特別養護老人ホームの費用は?特養に入るまでの流れと料金について
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特別養護老人ホームにかかる月額費用は、2つのポイントで金額が変わってきます。
1つ目は相部屋か個室かという部屋タイプ、2つ目は入居者や扶養義務のある家族の世帯収入です。
月額費用の内訳は、日常生活を送る上で発生する雑費、水道光熱費、食費、管理費、家賃です。
契約は、その特別養護老人ホームと間で交わされます。
特別養護老人ホームに入居した場合の費用など教えてください。
仮に入居希望者が要介護2の場合として、要介護2の月額費用(30日間とする)の一例をご紹介します。
お住まいの地域により、各種介護サービスや地域加算などの費用が違いますので、確実な費用は直接確認してください。
介護保険10%の負担額がプラスされることも、忘れないようにしましょう。
従来型個室の月額費用は、食費が41,400円、賃料が34,500円、要介護2の介護保険10%負担が19,410円です。
合計すると、95,310円となります。
従来型相部屋(多床室)の月額費用は、食費が41,400円、賃料が9,600円、要介護2の介護保険10%負担が20,970円です。
合計すると、71,970円となります。
これらの他に、新型ユニット個室とユニット型準個室があります。
要介護2の月額費用は新型ユニット個室が122,370円、ユニット型準個室は112,470円です。
4タイプとも、食費は共通して41,400円でした。
・介護保険負担限度額認定
収入に対し、どうしても特別養護老人ホームの費用が家計を圧迫するということもあります。
そんなときは、介護保険負担限度額認定を用いることで、費用を抑えられる可能性があります。
収入が低い場合を対象としているもので、もし認められれば部屋代や食費が安くなります。
市役所などに負担限度額認定証を得る必要がありますので、利用したい場合はまず申請をしましょう。
・特別養護老人ホームなのに高い?
特別養護老人ホームは地方自治体などが運営しているから、民間企業が運営元の有料老人ホームなどより安く入居できるイメージがあります。
しかし、こうしてみると期待していたほど低額ではないという印象を持たれたかもしれません。
以前の特別養護老人ホームというと、あまり入居者のプライバシーが守られていないという実態がありました。
近年ではその点が改善され、個室タイプが増加しているので、プライバシーを尊重している分だけ価格も高くなったようです。
有料老人ホーム特有の初期費用に、入居一時金があります。
高いところは数千万円、中には億以上というところもありますが、特別養護老人ホームにはこの初期費用がありませんので、その分は費用を抑えることができます。
介護サービスの内容や施設の設備なども踏まえた上で、見学や体験入居も利用して選んでみてください。
特別養護老人ホームに入居する流れ
特別養護老人ホーム(特養)は地方自治体や社会福祉法人などが運営しているので、費用が安いのがメリットです。
ただしやはり安いだけに現在はどこも入居待ちが100人という状況なので、すぐに入るのは難しいでしょう。
前に100人が待っているからといって、先に申し込んだ人から順番が回ってくるわけではありません。
緊急性が高い高齢者の方、重度の要介護者の方ほど、早く優先的に入れる仕組みになっています。
あまり知られていませんが、重度の要介護の方でも入れるということで、希望すれば終の棲家にもできます。
特別養護老人ホームに入れるまでの間は、有料老人ホームなど他の施設でつなぐという形を取っている方は大勢います。
もし特別養護老人ホームに入居できたときには、そのホームの所在地に住民票を移動することになります。
実際に特別養護老人ホームに引っ越しをしてからでないと、住民票は移せません。
仮に都道府県が異なる場合、他の市町村から引っ越すことになりますから、旧住所の区市で転出証明書を発行してもらいます。
住所変更は、近所の出張所で手続きすることが可能です。
・特別養護老人ホーム申し込みの流れ
特別養護老人ホームへ申し込むには、入所申込書を入手して、必要事項を埋めてホームに提出します。
ホーム側が入所申込書を受け取ったら、その施設の入退去指針に従って入居待機者リストに登録されます。
リストに載る入所の一時判定の順位は、介護度の数字が高ければ順位が上になるというものではなく、毎月変動されるということです。
生活相談員から、この判定によって高得点になった方に連絡がいき、面接が実施されます。
入退去検討委員会が面接の内容を受けて、入居順位を決めます。
受け入れられる見通しがついたところで、ご本人やご家族と入所日を決めるという流れです。
・有料老人ホームに申し込むまで
有料老人ホームは特別養護老人ホームとは違って、空室があるところを比較的見つけやすいといえます。
申し込む前には複数の候補へ見学や宿泊などに訪れて、暮らしやすいか確認します。
入居を希望する有料老人ホームが早く見つかったとしても、契約書に添付する書類がいろいろありますので、それを発行してもらうのに時間がかかります。
どんなに早く手配をしたとしても、提出書類をそろえるのに2週間ぐらいはかかると思っておいてください。
有料老人ホームによって提出書類はさまざまですが、基本的なものは健康診断書、住民票、印鑑証明、身元引受人・連帯保証人、入院していた場合は看護サマリーや診療情報提供書などです。
実際に足を運んで、いろいろなところに見学に行ってから選んだ方が安心ですよ。
特別養護老人ホームに入居する方法はある?
空きのない特別養護老人ホームですが
数年待ちを回避して特養にすぐ入る方法はないか、ケアマネージャーに相談してみると、もしかしたら比較的待つ人数が少なめのところを見つけてもらえるかもしれません。
それでも、特別養護老人ホームは重度の要介護者の方など緊急性の高い方から優先されますから、深刻な状態にでもならない限り、急にすぐ入居することは難しいでしょう。
特別養護老人ホームの入居の順番は、毎月見直しが行われています。
介護度の高さだけが判断基準ではないそうです。
申し込んでいるホームに問い合わせれば、現在どのくらいの順番かを教えてもらうことはできます。
有料老人ホームへの入居もご検討されているということで、こちらなら比較的スムーズに入れるところが見つけられます。
有料老人ホームは各施設によって提供される介護サービスの幅が異なりますから、ご自身がどんなところを重要だと考えているのか、まずはリストアップしてみてください。
文字にしてみるとたくさんの要望がでてくるでしょうから、その中でも特にこれだけは外せないというものに印をつけていきます。
すぐに手厚い介護が必要でしたら、介護付有料老人ホームです。
ほとんどのところは、24時間365日いつでも専門スタッフが介護にあたってくれます。
入居してからも自由に外出したい、現時点ではさほど介護を必要としないということでしたら、住宅型有料老人ホームの方があっています。
・どのくらい長く住む予定か
すでに特別養護老人ホームに申し込みをされているということでしたら、特養に入居できるまでの期間限定で住める有料老人ホームということになるでしょうか。
もし、健康状態のよさなどから特別養護老人ホームはあきらめて、終の棲家となる有料老人ホームをお探しの場合は、その施設がどんなときに退去を求められるのかを確認してください。
基本的に介護付有料老人ホームは亡くなるまで住むことができ、住宅型は介護度が増すなど一定条件をこえたら退去しなければならないものでした。
しかし、あまり介護付と変わらない住宅型有料老人ホームが多くなりました。
住宅型有料老人ホームなのに要介護5になっても退去せずに住み続けることができたり、24時間専門の介護サービススタッフが在駐しているなどです。
・シニア向け住宅という選択肢
まだお元気なようでしたら、シニア向け住宅という選択肢もあります。
シニア向けなので、建物の造りが足元の段差をなくしたバリアフリーになっているなど、細かい配慮が感じられます。
住宅によっては、介護サービス付きのところもあります。
有料老人ホームでもシニア向け住宅でも、まずはご自身がこれからどうしていきたいかをハッキリさせることから始まります。
その上で、条件を満たす施設を探してみてくださいね。